爆風で有名な那須茶臼岳、てんくら予報C、風速19mの日に茶臼岳を目指す

山行記録

 11月上旬の紅葉の時期は都合が悪く諦めていたが、月末に臨時営業。即予約して向かうことに。しかし”てんくら”ではC、風速19mの予報。19m程度であれば厳冬期の硫黄岳(八ッ岳)並であろうと思い出発。爆風は?

11月30日(土) 小雪 ザック重量17㎏ チェーン・12爪アイゼン・ピッケル・ヘルメット
 那須別荘地帯途中から小雪が舞い始める。標高を上げるに従い路面にも雪。大丸の駐車場では既に2~3㎝か。トイレを済ませ、峠の茶屋駐車場へ(0730)。数台停まっている。準備をしていると男性3人パーティーが出発。ソロの男性も準備を始めている。

峠の茶屋駐車場 ⇒ 峠の避難小屋(CT:1時間強)

 チェーンスパイクを装着し出発(0800)。この時点でサングラスをつけるのを忘れてスタート。新雪はあるがラッセルするほどではない。樹林帯で風もなく寒さもない。

 ・冬季の必需品
 ・深雪や急斜面ではアイゼンを

 樹林帯を抜けると風が出てきた。しかし体勢が崩れるような強風・爆風ではない。ソロの方に抜かれる。雪は風で飛ばされて石が露出した状態が多い。ほぼCTで避難小屋に到着(0855)。

 ・今回の山行から利用のスマホ用ダウン
 ・カイロなしで下山時のバッテリー容量75%
 ・ほぼ通常の状態が保たれたと推測

 小屋には先に出発した男性3人パーティとソロの男性が休憩中。小生も加わり、今日の予定を情報共有(3人パーティは小屋泊でルートは小生と同じ、ソロの男性は日帰り)。

避難小屋 ⇒ 茶臼岳(CT:40分程度)

 最後に小屋を出て頂上へ向かう。先行者は見えなくなった。風も出てきた。特に釜を周回(反時計回り)し始めてから強くなった。しかし強風に立止まり、踏ん張るような体勢をとるほどではない。頂上到着(1005)。強風のせいもあり時間がかかっている。サングラスを何故つけなかったのか?

 ・利用しているスポーツ用サングラス
 ・ゴルフの際はレンズを変更
 ・プラスチック製なので割れることはない

茶臼岳 ⇒ 牛ヶ首(CT:1時間弱)

 頂上から下り始めると男性3人パーティと会う。巻いて頂上をめざす時計回り。またロープウェーで登ってきた男女ペアの登山者は、強風のため頂上はあきらめると言っていた。小生は先に進む。牛ヶ首へのルートが先に薄っすら見える。ショートカットできそう(雪なので植生に悪影響はないだろう、と判断)。ショートカットし牛ヶ首へのルートの到着。風が強い。暫し休憩。風が強くなってきた。爆風状態!何とか牛ヶ首に到着(1120)。

牛ヶ首 ⇒ 三斗温泉煙草屋旅館(CT:2時間弱)

 風が強いので休憩はしない。先に進む。しかしおかしい?なんか違う。登山道を日の出平方面に進んだようだ。牛ヶ首まで戻る。一瞬の爆風!歩幅を広げ爆風に耐える。こんなことが2度ほどあった。下り坂。下から吹き上げる風が目に痛い。しかしサングラスを取り出すにも立止まれるような状態ではないので先に進む。平坦になり、樹林帯に入ると風はもちろん弱まってくる。姥ヶ平に到着(1200)。風があまり吹いていないベンチで昼食。サーモスのお湯でカップ麺。しかしお湯を入れてから9時間程度経過しているので、流石のサーモスでも熱湯ではなかった。少し面が硬いが、温かい食べ物はありがたい。3人パーティがなかなか来ない?強風に手こずっているのか?

・6時間程度であればカップ麺に利用できます
・基本、コーヒーやカフェオレを入れて使用

 腹ごしらえも完了。後は樹林帯なので風も気にならないだろう。小屋を目指し出発。ソロのトレースが少しあるが、今日のトレースではないようだ。登山道はトレースがなくても迷うようなところはない。下りも急斜面ではないのでどんどん進む。しかし少しばててきた・・・。木製の橋の先に急登が見える。あれ(写真を撮り忘れ)を登るのか?長くはないがここで体力をもぎ取られた。平坦になり、峠の避難小屋からのルートに合流。新雪がトレースで固められている。多くの人はこのルートから小屋を目指しているのか?平坦な道を進み小屋に到着(1345)。CTの倍近くかかったようだ。バテバテ!!

三斗温泉 煙草屋旅館(泊)

 受付を済ませ、部屋の案内をしていただき暫しくつろぐ。ネットの予約状況では満室だったが、半数程度だろうか?夕食の際に数えたら宿泊者は15名。受付中(14時頃)に電話があり、『牛ヶ首まで来たが強風で先に進めない。キャンセル』と内容と教えてくれた。まあ~牛ヶ首で14時を回っているとすれば到着は早くて16時、下手をすれば日が暮れるので引き返すことは賢明だろう。
 部屋は2人用の個室。キャンセルが多く出たのか?空き部屋が他にも数部屋。着替えて露天風呂へ。

 ・露天風呂に『ケロリン』の桶が
 ・一説では、『ケロリン』の桶は内面が滑らかなので汚れが付 

  きにくく、また汚れを落とすのが楽なので温泉旅館等の桶
  として利用されているようです

 露天風呂へは小屋からテラスに出て、そこで外用のサンダルに履き替えて階段を少し登ったところ。脱衣所もあり、八ヶ岳の本沢温泉露天風呂と違って着替えがが楽。

 露天風呂は2つに仕切られており、大きい方はぬるめ(40度ない)で小さい方が温かかった。部屋に戻りビールを1本。日本酒を少し飲んで内風呂へ。内風呂は『共同風呂』と『あかゆ?』だったかな?『共同風呂』は大きめで木製の風呂。趣がある。『あかゆ』は小さく(3人も入ればいっぱい)、鉄分が多いのか赤く錆びたような風呂枠だった。3つの温泉は源泉が違うと言っていたがあまり違いが判らなかった。『共同風呂』に入った後、ビールを飲んで昼寝。そして夕食の前に『あかゆ』に入ってビール&夕食。
 小屋泊まりはほとんどしない(前回は2年前の南アルプス南部の千枚小屋、バスに乗るためやむを得ず利用)ので夕食が楽しみ。おかずを肴に酒が進む。焼肉が上手かった。またアユの甘露煮?は日本酒にピッタリ。朝食は温泉だけあった【温泉卵付】、白飯はお代わりした。

 小屋内には茶目っ気たっぷりの案内・コメントがあります。小さくて見えませんが、左下の写真には『スタッフ専用、中敷きを履くと水虫ができちゃうよ!』

小屋 ⇒ 峠の茶屋避難小屋(CT:1時間弱)

12月1日(日) 曇り 
 朝食を済ませ出発(0750)。最後から二番目だったが、すぐに抜かれ最後尾に。小屋の前で、もう一つの小屋に泊ったソロの女性と少し話。昨日は強風で頂上へは行かなかったと。女性の体重では確かに飛ばされるかな?来るときには気づかなかったが、ここにも茶目っ気たっぷりのコメント。一休さんですね。牛ヶ首方面への分岐を避難小屋方面に進む。なだらかな登りだが何故かピッチが上がらない。水場を通過。小屋が近いのであまり意味がない気もするが・・・。途中、下ってくるペアの男性。チェーンもゲイターも付けていない。もちろんヘルメットも。軽装での雪山は危険!!と言う小生も体力が持たない。バテバテ状態で避難小屋に入って休憩。見かけよりもきれい(写真を忘れ)。水分を補給して出発。

 ・利用しているゲイター
 ・アイゼンが引っかかる下の方は布が強化されている

 ・5シーズン程度利用していても問題なし、耐久性抜群

 避難小屋を過ぎると地図上では傾斜がきつくなる。とは言っても急登までではない。樹林帯を抜けると展望台らしき所に到着。風が強くなってきたが稜線は良く見える。鞍部に峠の避難小屋があるはず。下から吹き上げる強風。バランスを崩すほどではないが、少し厄介。

 ・利用中のヘルメット
 ・今は販売していない?青色
 ・軽くて装着感も良いです

 鞍部の稜線に出たとたん爆風!バランスを崩し2~3歩よろける。何とか持ちこたえたが、危うく転倒。広い稜線なので滑落にはならないが。踏ん張って爆風が過ぎ去るのを待つが止まない。低い姿勢で少し動いてコンクリート製の標識にしがみ付き爆風の隙間を待ち、避難小屋の陰に避難成功。小屋に入り休憩(0925)。誰もいない。先に出た宿泊客は既に下山?若しくは頂上へ?

 暫し休憩し下山開始。下りも後ろからの強風。下りのフォローの強風はバランスを崩しやすい。注意して進む。昨日は雲で隠れていた剣ヶ峰?や稜線が良く見える。登ってくるパーティとすれ違う。ここでもノーチェーンの登山者が・・・。無事駐車場に到着(1020)。

まとめ

 那須の爆風は確かに強かった!!雪山の経験が少ない方は天候の悪い冬季は避けたほうが良いと思います。また評判の【煙草屋旅館】は小屋番さんの対応もよく、人気になるのに納得。また泊ってみたいと思いましたので、来年の最終日辺りを狙って再訪したいですね。更に秋か初夏にテント泊で今回いけなかった三本槍方面を周回したいです。

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